若造が考えるカーライフを綴る日記

若者が、若者なりに考えるカーライフについて書いていきたいと思います。

2016年に乗った車について考える その5

2016年に乗った車について考える その5です。

 

たぶん、この車で走った距離が、一度の旅行で走行した最大距離だったかと思います。

四代目(現行型)プリウス Sグレード(Toyota Safety sense P搭載車)です。

f:id:KantaroCarlife:20170106004633j:plain

ピンぼけしてますね・・・

 

現行型は四代目となり、トヨタの新世代プラットフォームであるTNGA(Toyota New Global Architecture) の搭載した第一号車でもあります。

なんといっても、そのうねっとした見た目が目を引く現行型プリウスですが、最近街中でも見かけるようになり、やっと見慣れてきた感はあります。

 

今回はレンタカーで借り、約2000km走ってきました。

1000km弱ならば過去にも何度か経験があるのですが、2000kmは未知の世界でした(笑)

良くも悪くも現行型のプリウスについて理解できたかと思います。

 

プリウス自体は三代目を二回運転したことがありますが、その点も含めて書いていこうかなと思います。

 

 

まずは外観から。

明らかに目を引くその有機的なデザインですが、空気抵抗を意識してるであろうことは明白ですね。

特に、要所要所にあるエアロスタビライジングフィンは、86やアクアでもお馴染みとなったものですね。

ヘッドライトもLED式で、カッコいい。

テールランプの流線型のLEDもかなりカッコいい。

また、TNGAのポイントである低重心化ですが、間近で見ると非常によくわかります。

ボンネットがかなり低く、サイドから見た際のホイールアーチとタイヤの隙間も心なしか小さくなっているように感じます。

 

一方で、「プリウスらしさ」みたいなものも健在で、二代目から続くハッチバック式のガラス入りリアゲートのデザインなどから、プリウスの系譜であることが伺えます。

 

 

 

 

内装に関しては、遊びが少なくなったかなと感じました。

 

運転席を囲うようなデザインの三代目プリウスのダッシュパネルと比較すると、近未来感は薄れた気がします。

しかし、全体的な質感は上がっているように感じます。

特にエアコンの吹き出し口付近やシートの造形は目を見張るものがあります。

新型からフルカラーディスプレイを二面張りとなったセンターメーターとモニターですが、非常によくできています。

 

車両の状態や安全装備関係の設定がモニターで一括管理できるのが現代の車の主流となってきていますが、トヨタのは見やすいんですよね。

前に現行型ヴィッツに乗った際に、メーター内にモニターが付いており、プリウス同様に様々な設定や車両状態を確認できたのですが、見やすかったと記憶しています。

横長でフルカラー、そして解像度が良いモニターだからなのか。

個人差はあるかと思いますが、国産の普通車ですと、見やすい部類に入るかと思います。

 

運転席に座ろうとして気が付くのは、やはり重心の低さ。

座席の位置が低くなってますね。明らかに。

それでいて乗りにくくないのが不思議なところなのですが。

 

座席に座ってみて、意外と囲まれ感があることに驚きます。

三代目よりもオープンな形状のインテリアなのに、宙に浮いているような不安感がありません。

目線の低さとダッシュボードの高さがあいまって、程よい感覚になっています。

また、サイドウインドウは低いので見切りの良さも中々のものです。

 

 

 

 

パワーボタンを押し、これもプリウスおなじみとなったセレクトレバーをDにいれ、発進します。

 スタートでエンジンがかからない、スーッと動くこの独特の感覚はハイブリッドならでは。

乗る前は大きいかなと思っていたボディサイズも、運転していると違和感がありません。

 

ステアリングのパワーアシストが強く、軽い操舵感なのは相変わらずのトヨタっぽいです。

ブレーキペダルのフィールもなんだかペラペラな気がする・・・

 

ハンドルの操舵感やブレーキを踏んだ時のフィーリングって、その車の良さが分かるポイントの一つだと僕は思います。

思った通り動くってことは、乗っていて違和感がないですし、そういう車は誰しも乗りやすいと思いますから。

いい車は、自分の手足の延長線上にあるような車だと思います。

プリウスはその点、操舵感もブレーキフィーリングも軽すぎて、良くも悪くも街中での利用をメインに考えられている気がします。

駐車場に止める時はハンドルは軽い方が楽ですし、赤信号で止まる時はブレーキペダルを踏むのに踏力が必要ない方が楽に止まれますからね。

でも、出来れはブレーキペダルの剛性感はもうちょっと出した方がいいと思う・・・

この違和感はブレーキ・バイ・ワイヤのせいなのかな。ちょっと疑問。

 

いろいろ文句言ってますが、足回りは確かに良くなってますよ。

三代目に乗っていて感じたひょこひょこ感というか、重心が割と高めで足回りも柔いのに跳ねるという感覚が、だいぶ消えています。

 

山道を走ると分かるんですが、三代目よりもしっかり路面を追っているような感覚があります。

上で文句を言ってたステアリングフィールも、確かに軽いですが切れ角には違和感がありませんし、適度なペースでワインディングロードを走る分にはいい感じです。

あと、山道で感じたことなのですが、エンジンブレーキの音が心なしか大きかった気がします。

特に、バッテリーがマックスになった状態でのエンジンブレーキはモーターでの回生ブレーキがオフになるのか分かりませんが、文字通りエンジンだけでブレーキしてる感がありました。

なんだか不安になってフットブレーキを何度か踏みましたが、緩い山道ではできればエンジンブレーキだけで下りたいなぁ・・・

 

 

 

 

パワートレインは、定番となった2ZR-FXE型。

ですが、今回のモデルから改良され、最大熱効率が40%になっています。

これってすごいですよね。マツダディーゼル並み。そんだけガソリンの爆発による熱量を還元できてるってことですもんね。

 

そこに組み合わされるモーターは、フロントが72馬力です。

E-Fourと呼ばれる電気式4輪駆動方式ではリアモーター(7.2馬力)も付きますが、今回は2WDモデルだったので、付いていません。

 

現行型のおもしろいポイントとして、バッテリーが二種類あるのも見逃せません。

上級グレードのAと燃費優先グレードのEには、軽量で回生能力が高いと言われるリチウムイオン電池が用いられており、ベーシックグレードのSには従来からのニッケル水素電池が用いられています。

今回乗った車はSなので、ニッケル水素電池

 

乗ってみて感じたことは、思ったよりも長い時間モーター走行します。

三代目に乗った時よりも明らかにEV駆動の時間が長く、「なんだ、エンジン回りっぱなしじゃん」って思うことは少なくなりました。

街中では特に顕著で、青信号で発進して数十秒経ってから、エンジン音がしないと思っていたらEV走行になっていることがしょっちゅうありました。

シームレスにエンジン・モーターと切り替わる感覚はシリーズ・パラレル方式のTHSⅡならでは。

あとは、仕方ないですけど加速は緩やかです。

高速道路の合流は気を使います。見通し悪い合流点だったりすると、タイミング悪いとフルスロットルで加速する必要もありました。

ですが、高速道路を巡行する分にはパワー不足も感じなく、スピードレンジの高い新東名高速道路でも流れにのって走れました。

 

 

あとは、Toyota Safety sense Pの話もしなければ。

Toyota Safety sense Pは、トヨタの衝突回避パッケージであるToyota Safety sense の上位版であり、トヨタのコンパクトカーやミニバンに搭載されているToyota Safety sense C(カメラとレーザーレーダー)とは異なり、ミリ波レーダーと単眼カメラで制御されています。

システム的にはLexus Safety System+と同じですね。

基本的にはプリクラッシュセーフティー・レーダークルーズコントロール・レーンディバーチャーアラート・オートマチックハイビーム(またはアダプティブハイビームシステム)の四つがセットになっています。

 

今回の旅では一通り試した(起動した)のですが、プリクラッシュセーフティーは確かに効果があると思います。

前の車の急ブレーキに対応し、ウォーニングが音とセンターモニターに表示されます(ブレーキ!って書いてあった)

自力でブレーキを掛けられる距離ではありましたが、あのくらいの距離感でウォーニングが出るのが一番いいと思います。

あとは、レーンディバーチャーアラート。これも中々効果的だと思います。

Toyota Safety sense Cと異なり、ステアリング操作にも介入してくるのは効果的で、センターラインを割ったあたりで若干の制御が入るので、高速道路での事故の予防にはなるかと思います。

 

ここまでは割といいと思う装備の話。

 

次はレーダークルーズコントロール

ちょっとイマイチ。というのも、車間開けすぎ・加速遅すぎ。

車をテンポよくシステムに走らせるのは難しいかと思いますが、いかんせん動きが緩い。

一般道での停止・加速も試しましたが、発進はするものの加速が緩い為、流れを乱す勢い。

高速道路においても、車間距離のセットを最短にしても、まだ若干遠い。

山道でも試してみたが、すぐに見失う(これは仕方ないと思うけど)

 

アイサイトを使った時を思い出し、比較すると、どうしても制御の緩さを感じます。

少なくとも、感動するほどじゃない。

アイサイトを先に体験したから、アイサイトの方がよく見えるバイアスがかかっていないとも言い切れないので、ここはもう一度試していたいと思います。

 

最後にオートマチックハイビーム。

これって、アダプティブハイビームシステムの簡易版みたいなもので、簡単に言えば、カメラで対向車や前方の車を発見したらハイビームをオフにするってシステム。

そう、オンとオフしかないのです。

 

アダプティブハイビームシステムってのはオンオフを自動操作するんじゃなく、対向車や前方の車の部分だけを切り取ってハイビームをオフにするシステム。

つまり、光が照らす部分をカメラで察知し、ヘッドライトの中身のLEDが動いて一部分だけ照らします。

すごいでしょ?

 

でもね、最近のコンパクトカーやミニバン、普通車はね、みんな「オートマチックハイビーム」搭載車ですよ。

なんかすごい方(アダプティブハイビームシステム)は高級車ばかりに採用されています。

国産車で高価格帯じゃないモデルにアダプティブハイビームシステムがつけられるのはマツダくらいかな?

ヘッドライトの光がウネウネ動いたりしないで、全部照らすかオフになるかのどちらか。

 

つまり、夜の幹線道路を走ってると、付いたり消えたりして周囲の迷惑になること間違いなし。

これならロービームで走っていた方が幸せな気がする。

幸い今回は田舎道走ることが多かったんですが、高速を走るとライトが付いたり消えたりせわしなかったので、オフにしました。

アダプティブハイビームシステムが普及することを切に願います。

 

 

 

f:id:KantaroCarlife:20170107000340j:plain

アベレージ25km/L

 

総評ですが、奇妙な見た目の割に正常進化してる感じが素敵な車でした。

全体的に進化していて、やはり売れ筋の車のフルモデルチェンジは気合が入っていると思います。

ただ、全体的なテイストというか、車を運転した時のフィーリングが変わっていないように思います。

トヨタ車っぽいとか言われる部分だと思うのですが、運転していて感じるペダルタッチやステアフィールの部分がもっと良くなればいいのになって思います。

 

まぁ、今回何よりも驚いたのが、約2000km走って、山や高速を含めた平均燃費が25km/Lなことですね。

三代目に約300km乗った時は山と高速も走ってトータル約20km/Lでしたからね・・・

こういうところで技術の進歩を感じるのは現金な気がしますが、これもまたプリウスの魅力ということで。

 

続く